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校長室だより

2011年4月の校長室だより

聖徳大学附属小学校長 松山 武士

今、和食、和服、和菓子、和風建築など、「和」とか「和風」と言うことが見直されていると聞きます。この「和風」という言い方は、明治時代に始まった日本 の近代化と深い関係があるようです。今から百四十数年前、明治政府が新しい日本を創り始めた時、ヨーロッパやアメリカから、政治、経済の仕組みや衣食住に 至るまで生活と文化のあらゆる分野で西洋文化に学びました。これが日本の近代化と言われるものですが、その結果、欧米から新たにもたらされた舶来品に対し て、江戸時代以前からあったものは、「和のもの」「和風のもの」とみなされ「和」や「和風」の冠をつけて呼ばれるようになったのです。

江戸時代以前は、異国渡来のものには、「南蛮菓子」「南蛮絵」「阿蘭陀医学」などと言うように南蛮、阿蘭陀と言う冠をつけて日本古来のものと区別していた のです。これが明治維新を堺にして徐々に逆転し始めるのです。日本と日本人の心の中心軸が日本から西洋にずれてしまうのです。その結果、日本古来のものが 「和」や「和風」のレッテルを貼られることになったのです。

日本には、昔から「生け花」があります。外国には「フラワーアレンジメント」と呼ばれるものがあります。この違いについて草月流の花道家である福島光加さ んは、「フラワーアレンジメントは花によって空間を埋めようとするのですが、生け花は花によって空間を生かそうとするのです。」と言っておられます。この 考えは、生け花とフラワーアレンジメントの違いを述べておられるだけでなく、日本の文化と西洋の文化の違いを述べておられる気がします。花によって空間を 生かし、その花によって生かされた空間が、今度は逆に花を生かす、花とそのまわりの空間は敵対するものではなく、互いに引き立て合うものとして存在すると 言う考えです。

「和」という言葉は、本来、互いに対立するものを調和させるという意味です。「和」と言う字を「やわらぐ」「なごむ」「あえる」とも読むのはそのためで す。「やわらぐ」とは、互いの敵対心を解消すること、「なごむ」とは、対立するもの同士が仲良くなること、「あえる」とは、異なるものを混ぜ合わせてなじ ませることです。

私たちは、考え方の似たもの同士が和気藹々とやっていることを「和」であると勘違いしがちです。しかし、日本が育ててきた「和」の心とは、異質なもの、相 容れないもの同士が引き立て合いながら共存することです。この日本の心の有り様をこれからも大切にしていきたいと思います。附属小学校は、開校以来、この 日本の心を大切にした教育を進めてきております。
 





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