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学校生活

校長室だより

2012年4月の校長室だより

聖徳大学附属小学校

校長   佐藤 幸雄 

 

 新年度も順調に進んでいますが、読書タイムも開始しています。すでに子ども達にもしっかり定着していますから、8時20分に校内放送の音楽が流れるとどのクラスでも読書がはじまります。(1年生については、現在は、まだ、小学校入門期間ですので、別プログラムで朝の時間を過ごしています)

 学力は、学校での授業や家庭学習、塾、家庭教師などの学力形成を直接目的にする勉強だけで育っていくのではありません。それらを見える学力を育成する行為だとすると、見えない学力を醸成していく行為が存在しています。読書は、見えない学力を培っていくもっとも大きな行為の一つです。学力は両者が相まって豊かになっていきます。

 見えない学力形成は、プログラム化がむずかしいものです。毎日の日常生活の中でそれこそ見えないで、意識化されないで行われています。しかし、見えない学力がついているかどうかは、見える学力が順調に育っていくのに大いに関係しているのです。見える学力の基盤が見えない学力であるといってよいでしょう。 

 ここからは、岸本裕史さんの本『見える学力、見えない学力』(1981年)を基に述べたいと思いますが、見える学力を伸ばすには、それを支えている見えない学力をゆたかにふとらせなければならないのです。貧弱な土壌では、果実の実もちっぽけなままです。小学校で学習するものの多くは、子どもの生活空間で見たり、聞いたり、触れたりできるものが素材になっています。ですから、学校で新しく習う教材でも、事前に何らかの予備的な知識や経験のある子は、のみこみも早く容易に忘れることはありません。

 たとえば、時間についての学習をするとき、生活が一定のリズムで営まれている家庭の子どもは、起床・食事・入浴・就寝の時刻は、毎日ほぼ同じです。それらの子どもは、幼児から時計を意識したくらしを経験してきています。また、家族間での時刻の約束がいつも守られているような生活をしている家庭の子は、時刻や時間について、その価値もつかんでいます。つまり、時間や時刻に関する算数の教材を教わるまでに、相当ゆたかな準備的・先行的な体験を蓄積してきている子は、容易に理解し、その計算等の操作も難なく習得するのです。

 漢字を覚える場合も同じです。ふだんからさまざまな本をよく読んでいる子は、自然に漢字になじんでいます。印刷してある漢字はひとまず読めるようになっています。新出漢字もすでにおなじみです。筆順さえ教えてもらったら、たやすく覚えてしまいます。熟語もすぐ想起できます。このような子にとって、漢字を覚えることはつらい仕事ではなくなります。

 高学年で地理や歴史を勉強しても、家の壁に日本地図が貼ってあって、日頃の会話の中で、あちこちのことが話題になり、地図で確かめるのがあたりまえになっている家庭では、子どもはいつのまにか地理の知識を身につけ、空間、方向感覚も発達してきます。休日などに出かけても社会科・理科学習の先行体験になるような会話や見学の豊かな子は、新しい事項、ことばもどんどん覚え込んでいきます。好奇心、見える学習の受け皿が大きいのです。

 親の見えない学力に対するきちんとした認識や、ちょっとした工夫で子どもの見えない学力はゆたかに培われます。そんなご家庭は、きっと明るく笑顔も絶えないのではないでしょか。



聖徳大学附属小学校

校長   佐藤 幸雄

 

 四季の国、日本の春を飾る桜花爛漫の中、4月10日、本校の第27回入学式は滞りなく終えることができました。新1年生は55名。3クラスで出発します。児童の呼名では、一番始めの子の返事がとても歯切れよく清らかで、それに響き合うようにそれ以降の新入生の返事も体育館内に大きく澄み渡りました。学園長先生からは、式の終了後お誉めの言葉をいただいたくらい、参列した5,6年、吹奏楽の子ども達の態度も立派でした。本日からは、入学した1年生も会食を食堂でお兄さんお姉さんたちと食べました。先輩の児童の皆さん、1年生をよろしくお願いしますね。会食に先立ち、1年生を迎える集会、明和班顔合わせ集会もありました。今年の1年生へのプレゼント曲、びっくりシンフォニーはパワーアップがすごい。作曲したハイドンも天国でびっくりしたことでしょう。当の1年生はどう感じたでしょうか。

 

 さて、今回は、今年度の指導の重点を教師の側からではなく、児童の側から述べてみたいと思います。それは、めざすべき児童像として提示されます。

 

 上記のタイトルがその児童像なのですが、今のこころ?イマノココロッテナニ?耳慣れないことばだとは思います。「いまを生きる」なら少しはわかりますでしょうか。以前、そんな題名の映画がありましたから、いまを生きるならその意味は市民権を得るようになっているかもしれません。「今のこころを大切にする」は「いまを生きる」の意味に通じる私の考えたことばです。

 

 子どもは必ず何かすることを通して変容・成長していきます。全身で動き回って汗みどろになる外面的な活動でも、静かに瞑黙している内面的な活動でも同じです。また、毎日の挨拶のような凡事なささやかな行動でも同じです。いま現在する活動に全身で取り組む子どもには、変容・成長のチャンスが大いに訪れる。私たち教師が子どもに投げかける活動は、意図的であり、計画的であり、価値指向的であります。学校とはそのようなところです。目の前の活動に意欲をもって夢中に取り組んでくれることほどわたしたちにとってうれしいことはありません。

 

 子ども達一人一人の傾向、能力、個性、可能性は親にも、教師にもそして、子ども自身にもわからないところから教育は出発します。しかし、自ら見つけた活動でも与えられた活動でもその出発点は問わず、今やろうとする活動に全霊をこめて、自分を忘れて無我夢中で取り組むとき、子どもは自己を顕現し能力や可能性の容量を大きくしていくものだというのが私の教育観です。今の活動のこころ(教育的にめあて、ねらいといってよいでしょう)を大切にして取り組むことは、自己変容の第一歩なのです。

 

 そして、今のこころを大切にするとき、もののこころを大切にする気持ち、人のこころを大切にする気持ちも同時にわき上がってくるように導くのが教師や保護者の役割だと考えます。そして、今のこころ・もののこころ・人のこころを大切にできる子で、自分のこころを大切にできない子はいないのです。  



聖徳大学附属小学校

校長   佐藤 幸雄

 

                                                                                       響育をめざしてとか、響室をつくろうなどと4月の学校だよりに思いを書きましたので、それにちなんでこの校長室だよりを「響き」と名づけました。どうぞ、ご愛顧のほどよろしくおねがいします。(思い出話を一つ。私の高校・浪人・大学生活は1970年代でしたが、神田古本街の片隅に「響」(ひびき)というJAZZ喫茶がありました。よく行きましたね。JBLの大きなスピーカーが印象的でした。紙名がこんなところで懐かしい店名と結びつくとは思いませんでした)

 さて、第1号は、本年度の指導の重点を述べてみたいと思います。重点の核心は本年3月号で松山前校長先生が学校評価に基づいて述べています。それは、本校の三つの教育方針(礼節・知育・勤労)の観点からまとめたものでした。

 私はそれを聖徳の子6年間の成長プロセスを通して述べてみようと思います。

 

<今年度の指導の重点 ― 6年間の指導の重点をクリアーに示したい>

※1~3年生では、学習や生活の基盤づくりを大切にします。

  昔から「つ」のつく年齢、つまり一つから九つまでは、人としての基礎・基本をきちんとしつける時期として大切にされてきました。この日本古来の子育て論は、現代社会の混迷する価値観のなかでは、軸足にするに足る考え方ではないでしょうか。しつけは、以下の4分野が大切です。生活習慣のしつけ、対人関係のしつけ、働くことのしつけ、家庭学習のしつけです。礼法や道徳、学級活動、ご家庭の協力の一体的指導が重要になります。運営を発展した放課後スクールでも重点をサポートしていきます。

 

※4~6年生では、中学受験を視野におさめた学力向上を大切にします。

  4年生での勉強合宿を自律的な生活への切り替えのステップとして位置づけます。論理的に表現する力、学習したことを新しい場面に活用できる能力や発展させる能力の育成に力を注ぎます。コース別授業、先取り学習もさらに充実させます。聖徳大学児童学科との共同研究の成果を一人一人の指導に生かしていきます。

 

※各学年で本校独自の教育プログラムを本物の環境の中で推進していくことを大切にします。

  本校のアイデンティティである礼法、会食、明和班活動、各種行事、英語、シンガポール修学旅行、卒業演奏等の6年間のカリキュラムを、学力形成と人格形成を統一的に実現する「人間教育」の要の教育活動となるよう努力していきます。

 

<放課後スクールについて>

  昨年度の運営を発展させて実施いたします。月・水・金の週3回、1~3年の希望者が参加できます。放課後から17時ごろまでお預かりいたします。自主学習、英語、実験・観察、図工、音楽、体育、一輪車等の教室を開きます。年度はじめの種々の指導が軌道にのった運動会明けの5月21日(月)から実施いたします。(詳細、希望調査等は後日お知らせ) 



聖徳大学附属小学校

校長  佐藤 幸雄

 

 平成24年度がはじまりました。これまで本校の教育の推進役であられた松山武士校長先生は、この3月31日をもってご退任になり、聖徳大学大学院教授の任におもどりになりました。5年間にわたり創意と活力に満ちた学校運営を司り児童を慈しみ、私達教職員の指導にも大きな意を用いてくださいました。その足跡に改めて敬意を表すとともに、心より感謝の気持ちを申し述べさせていただきます。本当にありがとうございました。
 4月1日からは、これまで副校長の職にあった小生が校長を拝命いたしました。職責の大きさに粛然たる思いですが、同時に昇任した三須吉隆副校長、寺本健司教頭とも力を合わせて本校の教育運営に全力で取り組んでいく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。
 私は、平成元年度4月に東京都の教員より、開校して4年目の本校に赴任してまいりました。若手と年配の二極構成であった教員の中にあって、30代の私にご縁があり仲間に加えさせていただいた次第です。学級担任・学年主任として17年間、教頭として6年間(2年間は担任兼任)、副校長として2年間勤めてまいりました。本校の歴史とともに歩んできた気持ちがしております。とくに平成21年度から2年間、新しく開設された聖徳大学院の教職研究科に自ら志願して学んだことで、これまでの経験知や実践知を一段高い研究的・理論的視野から省察したり、新たな学校運営の知見を獲得することができました。50代半ばでの院生生活でしたが、「教える者は、学び続ける生徒である」ことをまさに実感した日々でありました。
 本年度も本校は、人格形成と学力形成を学園の本物の環境の中で統一して育ててまいります。「和」の精神に基づく人間教育の推進は、校長が代わっても少しもゆるぎありません。
 教育は、教師と子ども、教師と教師、子どもと子ども、教師と保護者、保護者と子ども、保護者と保護者とが、互いに敬意を持って、学び合い、心を響かせ合ってこそそれぞれのよさが発揮されるものではないでしょうか。まさに、教育は響育、教室は響室であります。本年度も保護者の皆様のご期待に応える聖徳教育を積極的に推し進めてまいります。皆様のあたたかいご理解とご支援を心よりお願い申し上げます。


※紙面全体の都合上、「本年度の指導の重点」がお知らせできませんでしたが、これは新規に「校長室だより」を発行していく予定(第1号は4月9日(月)発行)ですので、そちらで述べさせていただきます。
 





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