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学校生活

校長室だより

2012年12月の校長室だより

 

 

聖徳大学附属小学校

校長  佐藤 幸雄

 本日、終業式をすませ2学期をしめくくることができました。今学期も保護者の皆様のあたたかいご理解やご協力のおかげで予定通りの教育活動を無事に終えられました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

 終業式では、今年の締めの月曜名句として、19句目、2回目の芭蕉を登場させました。

「海暮れて鴨の声ほのかに白し」。“奥の細道”ではなく芭蕉最初の紀行句文集“のざらし紀行”の冬の一句です。並みの読み手ならば「・・・ほのかに白し鴨の声」とするところを五七五ではない破格の倒置にしたことで、俳句の切れの置き場所に応じてその味わいが変化してくるというまさに俳聖芭蕉ならではの名吟となったのでした。芭蕉の句では私の一番好きなもの。ちなみに「海暮れて鴨の声/ほのかに白し」と「海暮れて鴨の声ほのかに/白し」とを比べて情景を感じてみてください。/でしばらく間を開けて音読しながら。どうでしょうか、前者では鴨の声を白く感じる芭蕉、後者では寒さを感じさせる哀れな鴨の声も含めたその風景全体を白しととらえた芭蕉が見えてきませんか。この俳句からは強引な結びつけ方ですが、大人も子どももその切り口によってまた別の見え方がしてくるのではないでしょうか。凝り固まったイメージで接していてはその人間の新たなる発見はもたらされないでしょう。新年を迎えるにあたって私達の目も、もう一つの視点や新鮮さをとりもどしたいと思います。

 さて、2学期後半となりますと、どうしても来年度新1年生の入学人数が気になってまいります。結果は内部入試も一般Ⅰ期、Ⅱ期も終えて、現在のところ71名の入学予定者となっています。従来のような人数とはなりませんが、昨年の入学者よりも16名増えそうです。これで2年連続の増加となりました。70名には達しないかなと願っていたのでまずはうれしいことです。少しでも多くのご家庭のお子様を入れていただいて力いっぱい聖徳教育を展開していきたいと思います。今年はうれしいことにきょうだい関係やまたきょうだいで入学する保護者が新たなる方を誘って入学してくださる例が増えてきました(昨年は卒業していく方から紹介されて受験したという場合もありました)。きょうだいで入れてくださることまた口コミで入学者が増えるということは、一番うれしい学校評価だと思っています。一番の募集対策は、入学した児童や保護者の満足にあるわけです。私たちは日々の授業、学級経営、一人一人の児童・保護者への対応など学校として、また教師としての本来的な仕事で信頼をかいかなければいけません。

 はじめからビジョンと見通しと計画をもって児童の健全育成に努めることが学校のあるべき姿ですが、6歳から12歳までの6年間という諸学校の内では一番長い期間、500人近い日々成長していく子ども達の生活空間ですから、けがやけんか、トラブルは避けられないことはご承知いただけるのではないかと思います。校長としては健全育成第一、そしてはじめのトラブルがもし起こってしまったら、早急に教員が事態をつかみすぐ対応して、次の一手でトラブルの継続、悪化、再発は防止しようと念じて対処してきました。そして、起こってしまった悪い事例やうまくいった事例から学び、その意味や教訓、改善策を教職員で共有してまいりました。再発防止は未然防止(健全育成)に進展していかないと意味がないからです。トラブルのもぐらたたき的な対応は教師として学校としての無能力を示すのみです。

 長年勤務してきた学校で、4月から校長という新たな責任ある立場になって、私も少しは成長できてきたかなと思います。その要因の一つにこの「響き」の発行があることを実感しています。常に児童・保護者・教職員を意識して、校長としての考えや立場を明確に発信していくことを自分に課して継続したことには、「書くことの教育力」の在り方を改めて経験することができました。この学校への思いがより強くなりました。本校は、質の高い学力を追求する学力形成と思いやりの心、和える心、響き合う心の和のこころを培う人格形成を本物の環境・体験を通して人間教育として展開する学校なのだということを。よいお年をお迎ください。



 

聖徳大学附属小学校

校長  佐藤 幸雄

 

 数量で教育を語ることが一人一人の大切な内面の質を見落としがちになってしまうことは十分承知しつつでありますが、ちょっとすごい数値に気づきましたのでご報告することから今回ははじめようと思います。

 てのひら文庫賞読書感想文全国コンクールの本校児童の個人賞受賞率についてです。残念ながら今年度は11年連続最優秀校賞の最高団体受賞とはなりませんでしたが(その一つ下の優秀校賞でした)、思い立って本校児童の受賞率とてのひら文庫賞応募者全体の児童の受賞率とを比較してみようと計算してみました。結果は以下の通りです。

平成24年度

応募総数

個人賞受賞者数

受賞率

てのひら文庫賞全体

140,820通(本校除く)

560人(本校除く)

0,3%

聖徳大学附属小学校

458通

45人

9,8%

  全体では1000人応募して賞をとったのはわずか3人ですが、本校では約10人の内1人はなんらかの個人賞を獲得したという数字になるわけです。1000人にそろえてみると、本校では100人受賞ということに率の上ではなるのです。全国の33倍の個人賞受賞率です。昨年まではこれ以上の数字を出していたわけですから、これはやはり客観的に見ても聖徳の子の読む力、感じる力、考える力、表現する力の優秀性を示していると考えてよいだろうと思います。(みんなはすごいな!)夏休みの課題で毎年取り組んでいるわけですが、力を込めてやり遂げる雰囲気が学校中に醸し出されている成果なのではないでしょうか。(しかし、この結果に有頂天になっているわけではありません。10人の内の9人の児童のことを忘れてはいけないわけです。ここからは一人一人の内面の質を高めていく視点と方策が必要になっていくことが浮かび上がってきます。これからの課題です)

 毎年この時期は、5,6年生が受検する漢字検定の2回目の結果や、てのひら文庫賞、そして夏休みに個人で選んで応募したコンクールやコンテスト、大会の受賞者を表彰する朝会が続きます。月曜朝会で大勢の子ども達が名前を呼ばれ全校児童の前に並び顕彰されています。今年は私が校長として表彰状や盾やメダルを渡しているわけですが、晴れがましい顔やかしこまっている様子を目の前にして、えらいぞ、と心の中でつぶやいているのです。

外部の検定受検や個人のコンクール応募などは昔から取り入れていたのですが、教育方法や学校運営として意識して子ども達に立ち向かわせていったのは酒井國光元校長先生の時代(平成13年度~16年度の校長先生で、私と同じように本校教諭より校長に昇任した先生でした)からでした。酒井先生は常々子ども達に「挑戦し続ける子どもであれ」と話されていました。ご自身も50歳で8000m級のヒマラヤの山を登頂したその当時の日本記録保持者の登山家でもありましたので、夢をもつこと、その夢に向かってチャレンジしていくことの生き方は自らの信念の吐露でもあったのだと思います。

 私も表彰朝会の後には必ず酒井先生の衣鉢を継いで話します。何か自分がやりたいと思ったこと、好きなこと、心に気になったことにチャレンジしてみることを呼びかけるのです。おけいこ事でもいい、運動でもいい、勉強や芸術、文化系のことでもいいからコンクール、大会、試験等に挑戦してしていこうと。それは、成功であっても失敗であってもその過程が自分にとって大きな経験になっていくのですね。もっと言えば、外部の世界への一つの挑戦は、必ずなんらかの自己発見の機会をもたらしてくれるのです。自分とは何か、大げさなようですが、この問いこそ青年期に誰もが面と向かって追求していかなければならない人間としての不易の問題です。自分が何をしたいと望んでいるのか、何に向いているのか、どんな力を内に秘めている人間なのか、それは児童期では自問するよりも外の世界にチャレンジしてみることでわかっていくきっかけを得るものです。外の世界をめざして前に進んでいくことが自己の内面を発見・実現する旅にもなっていくというのはなんと意味深い人生の逆説でありましょうか。 



 

聖徳大学附属小学校

校長  佐藤 幸雄

 

 タイトルはご存じビートルズの名曲。はじめ「ある一日」という見出しにして想を自宅で練っていたのですが、すっとこの歌を思い出し、キーボードから離れて階下にレコード(!)をかけに行きました。久しぶりのビートルズでやはりいい曲と思いながら、タイトルを借用して改めて画面に向き直っています。IN THE LIFEとは大げさですが、第31号のこころは、校長、先週のA DAY、ある一日であります。

 朝の校門。子ども達に呼びかけてはじめた「停止礼」ですが、土から芽を出した実生が地中ではどんどん根を伸ばしていくように拡がっているのはうれしい限りです。生活目標とか大声で注意したりしてできるようになるのではなく、礼法の立ち居振る舞いらしく静かにさりげなく本校の美しい習慣にしたいと思っています。私も思わず2,3歩前に出て止まって礼を返しています。

 体育館での集合がよくなっています。集まらなくてならない時刻にはまず全クラスが集合場所に並んでいるようになりました。これは先生方の意識の賜物。遅れないことを本気になって取り組んでくれています。これはほんとうに学校の教育力を発揮していく上で大切なことなのです。学校の教育風土とは教師一人一人が価値ある基本的行動を凡事徹底して継続していく以外に培われないのです。私は教職大学院に通っているとき2年目わずか2週間ですが、聖徳大学隣の相模台小学校に教育実習に行きました。そこでこの教育風土、学校文化という目に見えない教育力について考えさせられる経験をしました。ともかくまず先生方、とくに異動で転勤してきた先生方や新任の先生方が、相模台小のやり方を身につけようと毎日緊張して働いているのがわかるのです。学校の持つ雰囲気が教師をそして児童を感化・教育していっているのです。伝統とか校風とかいうものを目の当たりに見せられた気がして深く心に残ったのでした。本校がめざす教育の姿もここにあると思います。

 教室も回ります。2学期は担任の先生には迷惑でしょうが、授業に介入するときがあります。見ているとちょっとここで口を出させてもらった方が、子どもにも教師にもプラスになるかなと不遜にも感じる時があるからです。「ではここで校長先生問題です」なんて言いながら少しでも質の高い学びができればよいと願って入っていくのです。子どもは歓迎してくれます。先生方も新たな視点の投入ととらえて何か指導のヒントを得てくれると期待しながら教室を後にします。

 休み時間に6年生との個人面談もはじめています。わずかなおしゃべりのひとときですが、卒業証書を一枚一枚あげるときに、しっかりその子の未来を具体的に祈ってあげたいと思うのです。自然に背筋を伸ばしてきちんと敬語で自らのことを話してくれる6年生に敬意や頼もしさを感じてしまいます。この学校をまさに母校と感じて巣立ってほしいと願うばかりです。

休み時間には各学級での長なわタイムも先週は続けていました。長なわはクラスを育てるとても価値ある教材です。対症療法ではない教師から仕掛けて健全育成をしていく学級経営の材料として手軽な一本の縄なのですが、なかなかどうして優れものなのです。毎学期に1週間ずつ練習して、さあ、今年はどこのクラスが一番多く跳ぶのでしょうか、一番回数を伸ばすのでしょうか。(記録会は来年1月24日(木)朝です。中高は入試で車来校はできませんが、よろしければご覧においでください)

 振り返ってみれば、開校以来私は8人目の校長ですが、会食を児童と日常的に食べる校長ははじめてですね。同じ釜の飯を食べるとはよく言いますが、明和班の子ども達は、仲がいいものです。自然なスキンシップがほんとうに素敵ですし、6年、5年、4年生の面倒見のこまやかなのには目が細くなってしまいますね。だからこそ明和班のトラブルには私たちは敏感に反応しなければいけません。先生方の目、子ども達の目は節穴ではありません。なにかご心配なことを感じたときには早めに担任までご相談ください。ビートルズはSTRAWBERRY  FIELDS FOREVERとも歌いましたが、明和班活動もFOREVERであってほしいです。



 

聖徳大学附属小学校

校長  佐藤 幸雄

 2泊3日の勉強合宿中の一番の印象的な場面は、朝食後、昼食後、夕食後の自学自習をそれぞれが自ら始めていく光景でした。合宿中の児童の勉強部屋は本校体育館の2/3ほどの大広間です。そこにゆったりスペースをとって長机をクラス毎に並べて勉強していきました。ランチルームは別室に設けられています。食事を終ってテーブル毎に広間へ戻ってくるわけですが、トイレへ寄ったり広間後ろの飲料コーナーで水を飲んだりする子もいますから、自席にもどるのはおのおのになるわけです。私のこの場面での役割は、正面壇上に座って児童に自学自習を促すことでした。一日の隙間の時間を自主的に机に向かうことの大切さを体験してほしかったので、食後の一服時ではありましたがあえて取り組んでいきました。先に座る子がどんどん勉強を始めていきます。その姿をほめることが私のやりたかったことでした。天井の高いじゅうたん敷きの空間に、よし勉強するぞという気持ちがこだまのように広がって静寂のなかを頭をかしげて鉛筆を動かしていく子ども達の姿が増えていくのを一段高いところから目の当たりにすると、この光景がわざわざ泊りがけで勉強にやってきた意義かなと感じるところがありました。子ども達は言葉はかわしませんが確かに響き合って刺激し合って一人勉強をしていたのでした。

 今回、4年生の保護者アンケート(やはり無記名)でもこの新しく始まった宿泊勉強合宿の意義をどう評価するかで5段階の満足度が分かれたようです。98名の4年全児童が参加してくれました。現時点でのアンケート提出は45通。45.9%です。ご提出ありがとうございました。満足度は、5・・・18通 4・・・20通 3・・・5通 2・・・1通 1・・・1通でした。感想欄では、今後の改善に活かせる多くのご意見をいただくことができました。

 中学受験勉強につながる高学年としての勉強の仕方を学ぶこと、シンガポール修学旅行に向けてのステイマナーを身につけること、という二大目標をもってこの学年行事を実施してきました。引率をした実感は、大きな手ごたえを感じて帰ってきたということです。企画した側が実際の様子をプラス評価しても我田引水の謗りをまぬがれませんが、平常では、一人で学習していく自分の勉強をその苦しみや喜びをともに感じ合いながら切磋琢磨して共通体験していくことは、聖徳祭などのこれまでの「和の心」を培う本校本来の伝統行事とは形の上では異なっていても実は心の響き合いとして大きく通底する行事にしていける取り組みだと思えたのです。学び合い、助け合い、励まし合い、エネルギーをもらい合う勉強のイメージを描くことができました。それを一層意識してこの行事を育てていけば、まさに聖徳ならではの行事が今度は学習の方面でも一つ加えることができると考えます。

 そして思いはさらに遠く将来の子ども達の姿まで見据えたいのです。子ども達の生きるこれからの社会がポスト産業社会に入っていくことは確実です。その社会は高度知識社会でもあります。欧米各国の教育改革もそれを共通理解としておこなわれてきました。生涯学習社会の構想も、人の生きがいや向上心から語られることも多いですが、世の中が人間一人一人に学び続けることを要請する社会になってくるという文脈でとらえることを見落としてはいけないと思います。持続させ発展させて学び続けるとき、その基盤になるのは自学自習、自問自答の能力や意欲です。私たちにはこれからの子ども達に知的意欲に支えられた問題発見力と問題解決力を育てていくことが求められているのです。小学校低学年で生活習慣、学習習慣の基礎・基本を身につけた子ども達が、高学年になり実際的な的は中学受験になるでしょうが、その過程でも仲間とともに自学自習や自問自答の能力や意欲を自分のものにしていくことは、生涯移り変わる的に立ち向かっていく姿勢を形成できる適切な時期ではないでしょうか。多くの保護者の方が感想に書かれていましたが、勉強合宿は終了したのではありません。スタートを切ったのに過ぎません。これからの本人や家庭、学校の方法的努力によって、このスタートをゴールまで継続・発展させていかなければならないと思うのです。



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