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学校生活

校長室だより

2013年9月の校長室だより

 聖徳大学附属小学校

 校長  佐藤 幸雄

 

 とてもうれしいことでした。先週1週間の登校時、車利用の児童を皆さんが所定の場所ですばやく降ろしてくださいました。土曜日の下校時も駐停車して児童を待つ車もたいへん減りました。そのご協力の姿はありがたいことです。

 全校一斉メールでも書きましたが、停止礼と通じるこの美しいふるまいをぜひ本校の保護者の伝統にしていただきたいと存じます。これこそ「響き」の名に値する出来事でした。これからのご協力もよろしくお願いいたします。私たちも児童や保護者の願いに響く学校をめざしているか常に自問して進んでいかなければいけないと思いました。

 響き合いといえば、9月学校だよりに横浜パシフィコでのマンモス象「YUKA」展の見聞記を綴りましたところ、食堂で「校長先生、YUKA行ってきたよ」と声をかけてくれた子が二人いました。教員にも一人いて、興味を同じくする同好の士を発見したようでこちらもうれしいことでした。

 

  1~4年夏休み作品展が開かれています。その教育的意義

 

 授業参観に合わせて、子どもたちの夏の力作を展示してあります。他学年も含めてぜひ一周してみてください。昨年の「響き」で次のように書きました。

「現在の学校の中で、夏の自由研究・自由工作の教育的意義は重要です。児童が、一まとまりの仕事を、つまりゼロから発想をスタートして計画、準備、試行錯誤、失敗、やりなおし、完成、まとめ、と丸ごと一仕事を経験できる機会は、毎年のこの活動ぐらいなのが、多くの子どもの実際ではないでしょうか。一仕事が大切な教育的機会であることは、教育学者J.デューイはじめ経験主義教育が歴史上明らかにしてくれています。 ぜひ、お子さんの学年ばかりではなく、他学年の作品ものぞいてみてください。できればお子さんとごいっしょに。来年のヒントやアイデアをもらったり、自由研究についての意欲や考察が高まったりするのではないでしょうか。」

 この考えは変わっていません。切れ切れになってしまいがちな学習経験ですが、丸ごとの全人格、全人間教育が最良のものであることは明らかです。夏の自由研究・自由工作への取り組みをこれからも大切にしていきたいと思います。

学園創立80周年記念 チャリティーTシャツはいかがですか?

 

 先週お知らせしましたTシャツです。チャリティーという趣旨です。ご協力いただけるとありがたい。私も1枚申し込みました。XOを。

 

もう一つ学園創立80周年記念がありました―毛筆書写作品募集―

一週連絡が遅くなって申し訳ないのですが、毛筆作品の募集も学園では行なっています。絵画作品の募集についてはお知らせを配付しましたが、書写作品も卒業生・保護者の応募が可能でした。作品締め切りは9月26日までですので、ふるってご応募ください。ご希望の方は、恐れ入りますが本校事務室までお問い合わせください。 (℡:047-392-3111)



聖徳大学附属小学校

 校長  佐藤 幸雄

 

 横浜のパシフィコ横浜にこの夏、特別展「マンモス『YUKA』」を見に行きました。シベリアの永久凍土からマンモスが発見されることはよくあることですが、またこれまでも日本での公開は何度も開かれてきました。しかし今回の「YUKA」は幾体も発見されている今までのマンモス群とは一線を画すきわめて稀な個体とのことです。その文言に刺激されて行ってみました。お盆頃で会場も比較的すいていてじっくり観察体験できました。

 

「シベリアのサハ共和国の永久凍土帯で、2010年に約3万9000年前の少女マンモスの遺体が完全冷凍状態で発見された。マンモスの骨はこれまで山のように発見されているが、完全冷凍状態でほとんど全身(鼻の先から尻尾の先まで)がそのまま、掘り出されたのはきわめて稀。軟らかい肉質の部分が残っていたのはもちろん、なんと頭蓋骨を切り開くと、脳を丸ごと取り出すことができた。これは世界初(この取り出し作業の映像記録が全部見られるのは驚き)。胃腸の中身や糞ももちろん残っており、何を食べていたかなど、マンモスの生態が詳しく調べられている。」(「文藝春秋」2013年9月号立花隆“日本再生29 行動する博物館”より)

 

 展示パネルや図録は実にわかりやすく作られていましたが、会場の周囲の装飾とか、内部の照明、展示は、今時の過剰なレプリカやジオラマ風な展示に慣れた目から見るといっそ貧弱な雰囲気でした。けれどもそれがかえってマンモスの本物の毛、牙、「YUKA」の遺体のもつ迫力を醸し出しているように感じられました。

 

 牙は両手で抱きかかえられますし、毛はプラスチックパネルの穴を通して手で直接さわれるのです。さきほど引用した随想の中で立花さんも「我が指による触覚体験は、万巻の書を読むよりはるかに沢山の情報を与えてくれる。大脳皮質最大の領域が指先の触覚情報にあることを痛感した」と本物との出会い、直接体験を絶賛していました。

 

「YUKA」は三方がガラス窓になった六畳ほどの薄暗い箱の中で、いまだ4万年の眠りに体を横たえていました。リアルな皮膚感、長い鼻にも伸びている毛、大地を踏みしめていたがっしりした足裏。これらを直に見るとき、私の脳裡にはシベリアの原野を母親マンモスとともに冷たい朔風に全身の毛を吹かれながら佇立する古代の象がはるかなる荒野を背景として想像されました。その姿には大型哺乳類の「品格」が備わって光り輝いているようです。私は残念ながらまだアフリカに旅行したことはありませんが、アフリカの草原をキリンや象の群れが移動している姿を遠望したとき、なぜとは知らず涙を流している自分がいるという話をよく聞きます。人情的な感動体験というよりももっと心の深部に届く存在論的な感動体験なのでしょう。もしタイムマシンがあれば、この4万年前のシベリアのマンモス群は私の見たい風景の一つです。そのときいったいどんな心象が生まれるのでしょうか。(パシフィコ横浜展示ホールAにて9月16日まで開催しています)

 

 勝手な思いを書き綴ってきました。ここから本校の本物教育へのこだわりに話をもっていくのは強引すぎるとの謗りをまぬがれないかもしれませんが、礼法、会食、明和班活動、シンガポール修学旅行、望月校外学習、和太鼓、卒業演奏、吹奏楽の夕べなど本校の特色ある教育活動は、本物の環境・体験のもつ教育力を十分発揮して児童の変容に聖徳的な寄与をもたらしていると考えています。そして直接体験主義の体当たり教育というレベルではなしに、言語による体験の認識的な理解・表現、活動の継続による計画的・改善的な取り組み、学び合い・協働的なつながりによって、自らの発達に自覚的で意欲的なしかも思いやりのあふれた子ども達を育てていると思っています。この本校の独自な人間教育の特色をさらに質を高めていくことで、日本の私立小学校の中で確固たる地位を築いていきたいと決意しています。 





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