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校長室だより

2014年7月の校長室だより

平成26年度 学校だより 7月号

 

      卒業生にとって母校とは何か

           ―第1回同窓会総会・懇親会を開催して―

 

                     聖徳大学附属小学校  校長 佐藤 幸雄

 

 固いタイトルになっていますが、こんなことを考えたくなるような意義深い会であり、私たち教職員にとっても初めて感じるようなうれしさの中で開催されました。6月15日(日)のことでした。本校は本年度創立29年目でこれまで26回の卒業式がありました。1700名を超える卒業生が巣立っています。当日、千葉県民の日に、なんと420名の若鳥や親鳥が舞いもどってきてくれたのでした。総会の行われた食堂、懇親会場の体育館は満員の大盛況。

 

 本校の同窓会は「秋和会」といいます。もちろんずっと以前より組織はできていて、卒業式には同窓会より卒業記念品が贈られています。しかし、役員が20歳代ではなかなか会合を開けず、これまで発足総会が開催できずにいました。大きなきっかけは渡辺五大教諭が赴任してからでした。本人が本校第1回の卒業生であったからです。そのつながりで同窓会長も同じ一期生から嶋崎亨大(しまざきゆきお)さんにお願いすることになったのでした。それからもしばらくは動くことがありませんでしたが、平成28年度の本校創立30周年までにはぜひとも名実ともに大発足しようじゃないか、と機運が盛り上がってきたのでした。

 

 今回、学園のバックアップも得ながら1年前から準備を進めてきました。期日も会場も決まっていましたし(はじめは松戸駅前の大学10号館を予約していたのです)、同窓会ネットを立ち上げて今風に進めていこうと算段していたのですが、初期の名簿管理が間に合わずアナログ的なスタートで、開催お知らせの発送が5月のGW明けになってしまいました。私たちは200名が参加してくれればいいねと話していました。それが、はじめはぼつぼつの参加申し込みが、日を追うごとにどんどん増えていきました。400名を超えるに及んで、今度は反対に、そんなにも収容できるのかとだれも予想していなかった心配が生まれてくるほどになりました。

 

 当日、梅雨の晴れ間の快晴、サッカーワールドカップの日本初戦が始まっている時間にも関わらずふれあい広場はさまざまな年代の卒業生であふれんばかり。そう、人数が多いばかりがうれしかったのではなく、12歳から38歳までの年代が平成2年度の卒業生が欠けただけで他はすべての代の卒業生が参加してくれていたことも喜びを大きくするものでした。図工専科の長谷川先生がおもしろいことを言っていました。「名前も顔も知っている人たちがこんなにもたくさん集まっているのは生まれてはじめてだ」長谷川先生にしてみれば、ある年代からは少なくとも4年生から3年間は図工室に通っていたわけですから、一人一人の図工的思い出が先生に圧倒的に押し寄せてきてもおかしくないのでしょうね。

 

 私はといえば、総会で挨拶したときに、素直に「来てくれてありごとう。元気でやっているかい」というような今まで経験をしたことがない感情がわき起こってきて心がいっぱいになりました。そして、タイトルのように、卒業生にとって母校とは今どんな風にうつっているのだろうかと問いが生まれてきたのでした。

 

 6年生の時、先生に言われた一言を就職試験の面接で話して自分をアピールしたという話をしてくれた女子がいました(そこに就職も決まったそうです)。逆らってばかりいた男子が今回、小学校時代は迷惑ばかりかけてすみませんと言ってきてくれたことが、

長年のわだかまりが溶けて感激したと語る教員がいました。「小学生の時は、こけしのようだった私だけど今母になり、聖徳の教育のありがたみがわかります」と翌日メールで参加した喜びを伝えてくれた子もいました。

 

 懇親会では卒業年度ごとのテーブルができていたのですが、何年たっても明和班でのつながりは心に生きているようで、そこかしこで「班長!」と呼びかける声や年齢を超えた再会を喜ぶ歓声がありました。同窓会というと同期会の累積であることが多く、部活動以外ではあまりタテの関係で懇親することは少ないと思いますが、本校の同窓会は、明和班活動のおかげで、各年代が一堂に会する同窓会の意味合いが濃いことを発見したしたように思います。

 

 未来への夢でつながるチームのような連帯も大切でしょう。しかし、そのつながりだけではしんどい時もあるのだと思います。同窓会のように過去の思い出を共有することでつながれる集まりは、人々にうるおいと明日への元気をもたらすのではないでしょうか。卒業生が同窓会に集まるのは、自分の原点や出発点を確認したいような心の奥深くからの呼び声に導かれることがあるのではないでしょうか。そういう場合、私学としての本校にはいつまでも自分の教わった、そして自分の原点を知ってくれている先生がいるということは大きな意味があることでしょう。また母校の、在学中と変わらない姿を見ることは大きな安堵感を得られることでもあるでしょう。本校には開校以来大切にしている全校の歌の財産があります。今回も6月誕生集会をサプライズで入れました。今年卒業した子からすでにおじさん的な一回生までが舞台にのぼってみんなから歌の祝福を受けていました。伴奏にのって歌えば歌詞が自然に流れ出てくるのに本人たちは一様に驚いたように見えました。

 

 退職した先生方も駆けつけてくれました。そのテーブルには卒業生が列をなして恩師と話す順番を心待ちにしているようでした。今回の第1回同窓会の締めのプログラムは早くから決めてありました。初代音楽専科岩上廣志先生の指揮による「輝け聖徳」の大合唱です。当日は「この21世紀をになう!」とリードする第1代の一回生も参加していましたので、その音頭で男子が「ぼくたち!」と叫ぶと、間髪を入れずさらに大きな声で女子が「わたくしたち!」と絶叫したのには、それぞれの卒業後の時間の流れを吹き飛ばすような一体感を感じました。最後の動作である両手でのキラキラ、パが合わなかったのはご愛嬌というものでしょう。参加した全員に愉しかったという思いが共有できて第1回目を閉じられたことは、なによりもこれからの同窓会活動の船出が幸先よく出港できたという明るい気持ちを持つことができました。

 

 これからも毎年毎年子ども達が巣立っていくわけです。卒業生がいつでもどこでも誇りと懐かしさをもって振り返られる母校:聖徳大学附属小学校にしていかなくてはならないと、送り出す私たちが思いを新たにする日となりました。





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