HOME > 学校生活 > 校長室だより

学校生活

  • 施設・設備紹介
  • 教員紹介
  • 登下校対策・安全対策
  • 年間行事
  • 放課後スクール
  • 制服ガイド
  • 校長室だより
  • 教員研修日誌
  • 校内ギャラリー

学校生活

校長室だより

2015年5月の校長室だより

 どんな育て方がいいの?

          ― 聖徳大学 鈴木由美教授の講演から―

 

                        聖徳大学附属小学校  校長 佐藤幸雄

 

 過日、後援会総会の終了後、大学児童学科教授 鈴木由美先生の講演を行いました。演題は「子どもが変わる接し方」。先生は認知心理療法の専門家で、大学の先生とは思えないほどの気さくでアットホームな話ぶり。講演中私たちは笑みがこぼれたり爆笑したりと漫談を聞いているかのようなのに、最後の脳研究の最新の話題では、脳の活動にとっての実際的で役に立つ食材の知見を説得力をもって話してくださいました。研究者になってから研究の発展で脳に興味をもち再び医学部に入り直したという、まさに生涯学習のお手本のような方です。当日配られたレジュメから一つ紹介します。

 

親の養育態度には、4つのタイプに大きく分けられるそうです(バウムリンド氏)。指導的(受容が高く、厳格が高い)、寛大(受容が高く、厳格が低い)、権威的(受容が低く、厳格が高い)、無関心(受容が低く、厳格が低い)。これら4つのタイプの親に養育された子どもがどのように育っていったかという研究です。統計的研究のようですが、以下のような結果が現われたということです。

  ・指導的な親に育てられた子どもは、有能観や達成感・精神的健康度が高かった。

  ・寛大な親に育てられた子どもは、成績は低く、非行になる傾向がみられたが、社会的有能観は高かった。

  ・権威的な親に育てられた子どもは、成績は良いが、自分を信頼することや、自分を見つめることは低得点であった。

  ・無関心な親に育てられた子どもは、すべての項目でもっとも点数が低かった。

 

したがって「子どもの発達を促進する養育態度は、子どもを受容し、子どもに深く関与する『指導的』態度である」と結論づくことになります。実際的にはこの態度は、子どもの話をよく聞いてあげて(子どもは1分30秒話を聞いてもらえると満足するという研究もあるそうです)、そのあとで親の考えもきちんと伝えるという態度が基本になるそうです。

 

 学問的研究にはいつも例外がつきものですが、私たちの子育てを一歩身を引いて振り返えさせる効果(子育てのメタ認知)がありますね。私の教師体験にも近いものです。鈴木先生の講演は全国でひっぱりだこです。続編があるということですでに次回の講演の予約もしてあります。そのときはもっと大勢の方々に聞いてもらいたいと思っています。

  

※昨年、心臓移植手術費用への募金のご協力をお願いいたしました 三輪響子さん(附属幼稚園卒園生、当時小6年)の移植手術が無事に終了したという連絡を受けましたのでお知らせいたします。米国に渡り手術の待機をしていられましたが、この5月5日にニューヨークのコロンビア大学附属病院にて移植が順調に行われたそうです。術後は良好とのこと。ご回復を心よりご祈念いたします。



平成27年度 学校だより 5月号

 

もっと体験を! 新企画スキー教室

     ―冬休み 3年生希望者で行きます―

聖徳大学附属小学校

 校長  佐藤 幸雄

 

 427日は休校でした。毎年この日は、聖徳学園の全教職員、後援会の役員の方々などのご来賓が一堂に集まり、川並記念講堂で創立記念日式典が行われることはご存知のここと思います。今年は第82回目で大学創立25周年、短期大学部創立50周年の記念すべき大きな節目の会でした。そしてもう一つ、今回は学園の創立者川並香順先生の五十回忌でもあり法要も営まれました。聖徳の創立記念日は創立者の亡くなった日でもあります。実際の学園開学は昭和8年の410日で、香順先生ご存命のときはこの10日を創立記念日にしていたそうですが、ご逝去を機に創立者の遺徳をいつまでも偲べるようにと27日にしたと聞いています(10日では新年度学校が始まったばかりで学生にお休みのありがたみがあまり感じられないだろうからとも先代の弘昭学園長先生がこの式典の時にお話になったこともありました)。

 

 いたく心に残る今年の式典でありました。生前の香順先生の姿を知る学園関係者も少なくなってきたということですが、その中で嫁としてもっともおそばに居られたであろう川並知子名誉学園長先生の思い出が涙を誘いました。亡くなる10分前に知子先生は電話で香順先生とお話になっていたというのです!ほんとうに突然の事故のような出来事だったのだと思います。短大50周年と香順先生五十回忌と同じ50という数字が重なっているのでおわかりだと思いますが、香順先生は聖徳学園短期大学を立ち上げた翌年に亡くなっているのです。まさに学園がこれから発展していくというとき。さぞや無念であったことでしょう(学園歌は短大ができる前年昭和39年にできました。幼稚園と専門学校しかなかったときに、作詞を依頼したサトウハチロー氏に、校歌ではなく、将来幼稚園から大学までの総合学園にするのだから、園児から学生までが歌える学園歌にしてください、と依頼したというのです!)。

 

    香順先生のそばにはいつも愛犬リキがいたそうです。幼稚園のクリスマス会では先生がサンタ役、そしてリキがトナカイ役となっていたというぐらいですから園児にも可愛がられていたでしょう。先生が亡くなってそのリキの姿が見えなくなり捜してもなかなか見つからなかったということです。しかし葬儀のときにやっとあるところにじっとしているリキを発見した。その場所は少し高く置かれた香順先生の柩の下。棺を覆うものに隠れてわからなかったのだそうです。知子先生は、忠犬ハチ公は主人の亡くなったのを知らずに渋谷駅で待ち続けたが、リキは亡くなったことをわかったのではないかと話して声をつまらせていらっしゃいました。香順先生の愛情の大きさを私たちにも感じさせる深く心に沁み入るエピソードでした。

 

 式典の翌日にこの文章を書いているので、標題とは別の話題がつい長くなってしまいました。保護者の皆様にもぜひお伝えしたいと思いましたので書きました。さて、標題の内容です。もう書いてある通りなのです。この冬休みから3年生の希望者でスキーに行こうという行事を始めたいというお知らせです。なぜスキー教室なのか、なぜ3年生の希望者なのか、という疑問がわくかと思います。

 

 後者から説明いたしますと、新しい宿泊行事となりますが宿泊を伴う行事は、全学年の望月校外学習以外には4年生の勉強合宿、5年生のシンガポール修学旅行とあります。45年でもう一つ泊りの行事を増やすことはバランスが悪い、6年生には中学受験合格という目標があって現在の状況で行くわけにはいきません。12年生では不安があります。活動量も増え、友達との協力で動けるようになる3年生にはちょうどよいのではないかと考えました。しかし、スキーですから時期は冬、行けるのは春休みはシンガポールで教員が出ますので12月の年末にしかありません。そうすると新しく全員参加の必修行事とはできないだろう、そこで希望制としました。

 

 前者のなぜスキー教室なのかは、夏の臨海学校は3年生では危険ですしカヌー体験などやはり水関係は10歳前は避けたい。スキーなら3年生でも可能ですし、よい本物の自然体験にもなるでしょう。また、現在ではスキー人口も減っていますから、ご家族で行かれる方も少なくなっているはずです。千葉県の私立小でもスキー教室に行っていないのは聖徳だけということも以前から気になっていました。

 

 そのようなことを考えて3年生希望者としました。46年の皆様には機会が生まれず申し訳ないと存じます。ご勘弁をお願いいたします。ただ、はとバス1台で行きたいので50人近くは希望を募りたいと考えています。もし3年生で集まらないときには、きょうだい関係を優先に高学年にもお声をかけさせていただきたく考えています。

 

 新しい行事ですが、学園長先生も計画を喜んでくださいました。先生は最近しきりに子ども時代の自然体験の重要性を述べています。きっかけは『体験の風をおこそう』(田中壮一郎編 2012年)という先生のお知り合いの方の本の出版にあると思います。共感されたのでしょう。その中で田中氏は、小学生では「自然体験」と「友達との遊び」が"体験力"を育てるのに一番効果的であるということをデータをもとに力説しています。そしてなんと子どもの頃の「自然体験」「動植物との関わり」「友達との遊び」「地域活動」「家族行事」「家事手伝い」の体験量の多寡が、高学歴・高収入に関係がある、という調査結果も報告しているのでした(オー!)。このことはともかくとしまして、本校の本物の自然体験活動を一つ多彩にしていきたいと思います。この新規行事が育っていきますように皆様のご理解ご協力をお願い申し上げる次第です。





校長室だよりのトップページ