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学校生活

校長室だより

2015年10月の校長室だより

『せいとくっ子』 56号 (平成2710月発行)

 

 

   教師の子ども観

                                                                校長  佐藤 幸雄

 

教育活動の展開にかかわって現れる子どもに対する教師の見方・とらえ方、つまり教師の子ども観が異なれば、子どもへの接し方、働きかけ方も異なってくるのは見やすい道理です。私たち教師にとってどういう子ども観を確立するかは、子どもの成長に関わる力量形成の根幹です。

 こむずかしい話になりそうだとは思わずに読んでいただければと存じますが、保護者の子育て観にも大いに参考にしていただけるのではないかと考え以下を綴ります。

 教育の世界の話ですから、子ども観もやはり2つの対極的な見方・とらえ方があります。それが管理主義的子ども観と放任主義的子ども観です。どちらの子ども観も十分ではありません。管理主義は見てくれは整然として自主的規律ができているように見えますが、教師がいないところでは無秩序状態になります。管理=指導と錯覚してはいけません。放任主義もそうしないと子どもがホンネを見せないとか自主性が育たないとか勘違いしがちですが、放任=自発ではありません。

 では、どういう子ども観をもったらよいのか、ということになります。この矛盾・対立する両者を止揚する子ども観として私は「共感的要求」の子ども観を考えたいと思うのです。共感的要求とはなにか。子どもの自主性は自分主義的心性におおわれてこのままでは脆弱なものです。まっとうな自主性へと鍛え直す必要があります。また、成長をうながすためには、子どもの内的感情、ホンネを引き出しつつ、そしてそれに共感しつつ、他方でさらに一歩高めるために人間的要求を提示していかなければならないということです。それは、子どもの境遇に身をよせつつ、ともすれば方向を身失いがちな子どもに、自己をめぐる状況を認識させ、生きていく展望を見通させることでもあります。

 共感的要求の子ども観が十全に機能するためには、私たちは4つの努力を必要とします。

・開放的に子どもと交われるからだを回復すること。

・子どもの生育史を知ること。

・肯定的部分をみつけ励ましつづけること。

・一人の人間として自己を語ること。

 どんな子どもでもまっとうに人間的発達をしたいという願いを心の底にもっている。私はそれを信じます。



平成27年度 学校だより 10月号

 

 本を読むことの豊かさ

          

聖徳大学附属小学校

 校長  佐藤 幸雄

 

 本年度、23年生で図書の指導の一環として「10,000ページ読書チャレンジ」と「100冊読破」に取り組んでいます。そして3年生を対象に、この夏休みの終わりまでで10,000ページを超えた子ども、100冊を超えた小さな読書人を校内顕彰をすることにいたしました。5人の子どもが達成しました。1学期から読んでいるわけですが、この夏休みに大いに読書に励んだ賜物でしょう。今週28日(月)の全校朝会で表彰をいたしました。たいへん立派な行動です。これから順次学年を広げて顕彰し、読書好きな聖徳の子が、寸暇を惜しまず本を読む、常に身の回りに本のある生活をする小学生になってもらいたいと考えています。

 <3 10,000ページ読書達成者>

    ・3

 <3 100冊読破達成者>

    ・2

 

 読書の効用については昔からさまざまな本が出ています。最近も刺激的なタイトルの本が売れているようです。『将来の学力は10歳までの「読書量」で決まる』(2014 松永暢史著 すばる舎)読書をするようになるきっかけはさまざまですから煽られてはいけませんが、小学生のうちに読書好きになっていることは、見えないものプログラムされないものではありますが、豊かな学力につながる知的な面でも感性的な面でも貴重な体験的温床になることは明らかです。

 私は教員になりたてのころ『見える学力、見えない学力』(1981 岸本裕史著 大月国民文庫)を読んでその読書論には非常に感銘を覚えました。

 その本で岸本氏は概略次のように述べていました。

・学力の規定は言語能力であること。

・読み、書き、計算、教科の基礎知識など見える学力の土台としての見えない学力が貧弱なままでは、成績もすぐ頭打ちになること。見えない学力の核心に読書がある。

・家庭学習の習慣と同じ比重でもって、読書の習慣をつけることに気を配りたい。

・子どもの言語能力の発達は、一日も休むことなく続いている。子どもの大脳の中で、内言の操作という見えない形で、着実に発達している。教師が子どもの言語能力の発達に及ぼす影響力には限りがある。

・親や教師から日常教えてもらえない知識や、その発想も論理も異質な知見も書かれている。歴史や世界、自然の秘密、すぐれた人物の生い立ちもわかる。読むほどにいろいろな文章に接し、新しいことばもどんどん覚えていくこと。

・読書好きな子は、頭の中にイメージをえがく能力がついていく。イメージ構成能力は系統的な教科学習が身につくために大いに役立つこと。

・読書は、人が自らの知的能力を高め、自らを啓発し、自らの展望を切り拓く最も卓越した自己教育運動である。いったんその楽しみや喜びを知った人は、生涯を通じて読書好きになる。つねに自己教育、自己変革を積み重ねていくこと。

 今でも私は、この岸本読書論はとても教育的で、不易な真実だと考えます。





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