【終了】言語文化研究所主催講演会「徳川幕府の伊賀者について」

タイトル 徳川幕府の伊賀者について
日 時
会 場

日時:平成31年2月2日(土)13:00~14:30

会場:聖徳大学7号館1階7101教室
千葉県松戸市岩瀬550
JR常磐線・新京成線「松戸駅」下車、東口徒歩5分

定 員 200名 ※参加費無料(事前申込不要)
講 師

高尾 善希 (たかお よしき)先生
三重大学国際忍者研究センター准教授、博士(文学)

  • プロフィール
    千葉県出身。専門は、江戸時代史。特に村落社会史・江戸景観史・博徒史・幕政史(伊賀者・囲碁史)回顧録史料論。主な著書に『やさしい古文書の読み方』(日本実業出版社)」・『驚きの江戸時代 目付けは直角に曲がった』(柏書房)・『歴史好きのための古文書入門』(柏書房)」・『忍者の末裔-江戸城に勤めた伊賀者たち-』(角川書店)。
内 容

 本講演では、徳川幕府に仕えた下級武士である伊賀者について説明します。伊賀者とは現代でいう忍者のことです。

 徳川幕府の伊賀者は、江戸城の門や江戸市中の屋敷の守衛をする、いわゆるサラリーマン警備員でした。彼らの先祖は徳川家康に仕えた忍者ですが、徳川時代に生きたその子孫たちは、戦場働きをすることはなく、情報収集や守衛によって、細々と暮らしていました。

 本講演では、拙著『忍者の末裔-江戸城に勤めた伊賀者たち-』(角川書店、2017年)の内容に沿って、新発見史料の徳川幕府伊賀者松下家文書によってわかる、伊賀者の勤務や生活の様子についてご紹介します。

 松下家文書の記録の中で、特に注目されるものが、同家5代目の松下菊蔵による系譜・日記類です。勤務日数や具体的な勤務の内容、家族の小さな事件まで、事細やかに記録しています。おそらく、子孫のために家の歴史を伝えようとしたものと思われますが、現代の研究者にとっては、それらが貴重な下級武士、伊賀者の記録となるわけです。本講演によって、徳川幕府が、身分の低い、薄給の武士たちによって下支えされていたことを実感していただければと思います。

後 援 松戸市教育委員会、市川市教育委員会、柏市教育委員会、
取手市教育委員会、我孫子市教育委員会
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