【終了】言語文化研究所研究発表会 「トウェインのアメリカ~作品から見えるもの~」

タイトル トウェインのアメリカ ~作品から見えるもの~
日時・
場所
平成29年3月18日(土)13:00~14:30
聖徳大学生涯学習社会貢献センター(聖徳大学10号館)12階

※参加費無料(事前申込不要)
講師 飯島 とみ子 (聖徳大学短期大学部総合文化学科教授)
内容

  最もアメリカ人らしい作家と考えられているマーク・トウェイン(サミュエル・ラングホーン・クレメンス1835-1910)は『カラヴェラス郡の有名な跳び蛙』で一躍有名になった。また、『トム・ソーヤの冒険』とその続編というべき『ハックルベリー・フィンの冒険』で児童文学の作家と考えられている。

 そうした背景からか、一般的にはどちらかというとユーモア作家や児童文学作家とみなされてきた傾向にある。

 しかし、ヘミングウェイが『ハックルベリー・フィンの冒険』を評して「この一冊の本からアメリカ文学が始まった」と言っているようにアメリカ文学を理解する上で彼の作品は見過ごすことのできないものである。

 彼は当時から黒人差別に対して鋭い視点からその矛盾を暴いている。また西部出身の粗野な彼にたいして妻が東部の上流階級の出であったことなどから西部と東部の文化の違いにも敏感であった。

 さらに、家族の死を次々と経験したことから晩年は大変暗い人生観の色濃い作品を残している。

ユーモア作家というレッテルの陰で見落とされがちな彼のアメリカ観をいくつかの作品から読み解いてみたいと思う。

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