【終了】言語文化研究所 研究発表会 「文学と音楽」 ~近松門左衛門の文章の音楽性をめぐって~

タイトル 文学と音楽
~近松門左衛門の文章の音楽性をめぐって~
日時・
場所
平成29年2月4日(土)10:30~12:00
聖徳大学生涯学習社会貢献センター(聖徳大学10号館)14階

※参加費無料(事前申込不要)
講師 茂手木 潔子 (聖徳大学音楽学部音楽総合学科教授)
内容 江戸時代の代表的な戯作者である近松門左衛門〈1653-1725〉は、「人形浄瑠璃」の作品で知られています。代表作には『曽根崎心中』があり、「此の世のなごり 夜もなごり」で始まる7・5調という言葉のまとまりが、近松の文章の特徴であるように言われています。
しかし私は、近松の文章の素晴らしさは、多様な日本語のリズムの組み合わせにあると考えています。5・7・5・7・7の繰り返しは、変化の少ない穏やかな流れを作りますが、近松の文章には穏やかな流れを分断するような語数の組み合わせも多く、このことが骨太で緊迫感あふれる語りを生み出します。
本発表では、近松作品の中から、『心中天網島』と『冥途の飛脚』を取り上げ、「大和屋の段」「淡路町の段」に焦点を当てて、日本語の多様なりズムが生み出す「語り」の魅力を義太夫の語りの映像を交えながら分析します。
また、仏教の「講式」に始まり「平曲」「能」「浄瑠璃」につながる、「語りの文学」の魅力について、現在も受け継がれている「芸能」の実際を映像や音で紹介しながら話します。
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