【開催レポート】児童学研究所主催 第14回 子どもの発達シンポジウム

児童学研究所主催 第14回子どもの発達シンポジウム
胎児期から新生児期の環境が及ぼす心の発達~より良い理解が支援につながるように~


※詳細レポートPDFファイル

 第14回子どもの発達シンポジウムを、令和2年2月1日(土)に「胎児期から新生児期の環境が及ぼす心の発達~より良い理解が支援につながるように~」というテーマの下、3人の講師をお招きして開催しました。


  最初に「子どもと母を育む:発達障害の特性の理解と対応」として、獨協医科大学埼玉医療センターの作田亮一教授が講演されました。
作田教授は、小児科医としての立場から、『発達障害』の新しい分類名である「神経発達症群」と医学的に診断する目的が、「子どもたちへの適切な支援を提供できるようにすることである」ことや、治療法の一つである行動療法の基本が「適切な行動を増やすことにある」ことなどをご紹介くださいました。


  2番目に「視る力から知る:赤ちゃんの心の発達」として、中央大学文学部心理学研究室の山口真美教授が講演されました。
山口教授は、ご自身の様々な研究をもとに、かつて目が見えず耳も聞こえないとされていた新生児に、実は隠れた能力があり、大人とは違う世界を見ていることを教えてくださいました。


  3番目に「小さな命(早産児)の脳と心の発達」として、出口小児科(長崎県大村市)の出口貴美子院長は、慶應義塾大学解剖学教室や米国ベイラー医科大学等での自らのご研究をもとに、胎児の脳の発達や早産で生まれた子どもの脳の発達に関する最新の知見と、超早産児にみられる『発達障害』について、その特徴と支援方法についてお話しくださいました。


会場はほぼ満席に近く、盛会のうちに終了したシンポジウムとなりました。